離婚したいけど、相手が応じてくれない
〇この記事を読むのに必要な時間は約3分37秒です。
離婚したいけど、妻(夫)がうんといってくれない、このような悩みで来られる方は数多くおられます。このようなとき、どのように対処すれば良いのでしょうか。
目次
○離婚に同意しないのか、離婚条件に同意しないのか
妻(夫)が応じてくれない場合には、何に同意しないのかを整理しましょう。そもそもあなたとの離婚自体に同意してくれないのか、離婚はするがその条件に折り合いがつかないのか、どちらであるかによって対処法が異なります。
今回は、前者の「そもそも離婚に応じてくれない」という悩みについてご説明します。
○離婚に至るまでのステップ
離婚を決意したときに、妻(夫)に対して必ず話すべきことは、3つあります。
①共同生活の継続が不可能であることを伝えること
②妻(夫)の経済的な不安を解消するための提案をすること
③子どもの生活や将来に影響が少ない方法を提案すること
の3つです。
なお、本稿は「相手が同意しないけど出来るだけ早く離婚したい」というときの対応をご説明したものであり、「時間がかかってもいいから渡すお金を出来るだけ少なくしたい」というときは別の対応になります。
①共同生活の継続が不可能であることを伝えること
妻(夫)にその理由を説明し、納得してもらって別れるというのが本来あるべき離婚の形です。離婚したいという思いが先行し、妻(夫)への配慮を忘れないようにしましょう。また、離婚したい理由、共同生活が継続できない理由をきちんと直接説明しましょう。離婚の話し合いをしておくことは、後に調停や裁判となった場合にも意味を持ってきます。
②妻(夫)の経済的な不安を解消するための提案をすること
離婚となれば、夫婦のうち収入の少ない方は、経済的に苦しくなることが見込まれます。適切な財産分与や養育費の支払いを行うことはもちろんですが、状況によっては、引っ越し費用や当面の生活費を追加で渡すことを検討しても良いでしょう。こちらの意思で離婚をすることになるので、法律上払わなければならない経済的給付よりも相手に有利に考えてあげることも大切です。
③子どもの生活や将来に影響が少ない方法を提案すること
夫婦の間に子どもがいる場合、子どもへの影響を心配して離婚をためらっている方は少なくありません。親権をどちらにするとしても、適切な養育費の支払いの約束をすることはもちろん、今後の通園や通学、将来の学費のことなども話し合うことで、できる限り子供の生活への不安を少なくするよう努力しましょう。
以上が、離婚したいけど、妻(夫)が同意してくれないときの離婚までのステップです。当然のことが書いてあるだけ、と思われるかもしれませんが、その後の離婚協議や調停、裁判のことまで考えると、当然すべき話し合いがなされているというのは、非常に重要なことです。
上記の説明をしてもなお、妻(夫)が離婚に同意してくれないときは、弁護士への相談をおすすめします。専門的知識と経験から、相談者の状況にあったアドバイスがもらえることと思います。
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