22. 慰謝料についての合意後、相手が破産してしまったのですが、もう支払いは受けられないのですか?

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慰謝料についての合意後、相手が破産してしまったのですが、もう支払いは受けられないのですか?


支払いを受けられなくなるおそれが高いです。


配偶者が不貞をしているときには、不貞相手に慰謝料請求をすることができます。これは、不貞が違法と評価されるので、民法上の不法行為が成立するためです。ただ、慰謝料についての支払合意をした後、相手が破産してしまうことがあります。
破産して免責決定がおりると、基本的に破産者のすべての債務がなくなります。ただし、非免責債権という一部の債権だけは、支払い義務が残ります。その中には「悪意で加えた不法行為にもとづく損害賠償請求権」というものがあります。不貞にもとづく慰謝料請求権も不法行為にもとづくものなので、これに該当しないかが問題となります。
この点、「悪意」というのは、積極的に相手を傷つけてやろうという強い害意を意味すると考えられています。これに該当するのは、たとえば詐欺罪や横領罪などの犯罪が成立するような悪質な不法行為のケースです。そこで、一般的な不貞の慰謝料のケースでは、強い害意を持っているとまでは言えないので、悪意で加えた不法行為にもとづく損害賠償請求権には該当しないと考えられています。
ただ、不貞にもとづく慰謝料請求権を持っている場合には、破産債権者となるので、破産手続に参加していくことになります。意見があるなら、手続き内で裁判所に向かって発信していくと良いでしょう。
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弁護士法人ふくい総合法律事務所

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